仮面ライダークウガ

今や老若男女を問わないほどの人気作となった『平成仮面ライダー』シリーズの第一作目にして、国際的に活躍を続けているオダギリジョーさんの出世作でもある特撮ドラマです。
観直してみて感じるのは、オダギリさん演じる五代雄介・仮面ライダークウガだけではなく、観方によってはそれ以上に、普通の人たちが一生懸命頑張っている作品だ、ということです。
シリーズがつくられるごとに、一つの作品に登場する仮面ライダーたちが多くなってしまい、彼らの戦いにスポットが当てられることが多くなる中で、怪人であるグロンギの手から一人でも多くの人を救うために、警察に協力する立場である主人公と、彼をバックアップする警察内の人々や、雄介に関わる人たちが全力を尽くしている様子は見ごたえがあります。
敵陣であるグロンギの無気味さもかなりのインパクトです。藤岡弘、さんや宮内洋さんが主役を演じていた、いわゆる『昭和仮面ライダー』では、ショッカーをはじめとする組織は、「人々の自由意思を失わせ、首領が支配する画一的な社会を創造する」ことを目的としていました。しかしグロンギは「ゲームとして、ある一定のルールで大量殺戮を行う」ことのみを目的としています。ある意味では、平成という時代にこそふさわしい動機なのかもしれません。
終盤になるとカタルシスは最高潮に達します。ついに姿を現したグロンギの頭「ン・ダグバ・ゼバ」は、数万人規模に及ぶ大量殺戮を実行します。彼を止めるために、究極形態・アルティメットフォームとなったクウガとの戦いには、一切の派手な演出はありません。変身が解除された状態での殴り合い、という原始的な方法、かつ痛みを感じさせる描写です。今観直すからこそ、その凄みを感じられるのかもしれません。

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